CERT/CCがインシデント管理能力の評価基準書を公開
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この記事は,日立製作所のHIRT(Hitachi Incident Response Team)のスタッフがCSIRTの担当者に向け,脆弱性対策情報から得られた知見,脆弱性対策に関するアドバイス,ツールなどを紹介するものです。 ■Incident Management Capability Metrics Version 0.1(2007/06/05) 2007年6月5日,CERT/CCから「Incident Management Capability Metrics」という文書が発行されました。題名を直訳すると,「インシデント管理能力評価基準」となります。この文書は,組織としてコンピュータ・セキュリティ・インシデント対応ならびに対応改善のためには指標が必要であろうということで,評価項目とその質問事項から構成された評価基準書となっています。CSIRT構築にあたって重要な文書ですので,内容を紹介しておきましょう。 この文書によれば,「インシデント管理能力」は,組織のコンピュータ環境の防護 (protect),検出 (detect),対処 (respond),維持 (sustain) の四つの視点から考えます。まず共通項目として「組織におけるインタフェース」(The organizational interface)の確認があります。インシデント管理活動に伴い,組織内ではCSIRTやネットワーク管理者などの関係者間,サービス提供者や関連業者といった組織外との連絡,情報交換などのインタフェースが必要となるからです。これらのインタフェースは4項目のいずれでも必要となります。 次に4項目を見ていきましょう。
CSIRT構築にあたっては,2007年6月14日,JPCERT/CCから「組織内CSIRT構築支援マテリアル」という文書一式が発行されています。少しずつCSIRTに関する文書も整備されてきていますので,これらの文書を活用しながら,コンピュータ・セキュリティ・インシデント対応の改善を図っていきたいものです。 |